キング・カズこと三浦知良氏は50歳、世界最年長プロサッカー選手として誰もが知っています。彼の人生、特に15歳で単身ブラジルに渡りプロ選手として一人っきりのスタートをきり、その後の努力によりブラジルサッカー界で「KAZU」と呼ばれる人気も実力もある選手となったこと、日本帰国後もサッカー人気を高めJリーグの誕生や日本のワールドカップ大会出場に多大な貢献をしたこと、やっとのことで手に入れたワールドカップ出場に代表メンバーから外れ涙をのんだ逸話など、メディアでよく取り上げられます。実は私、最近の彼の生き方・姿勢に惚れております。自分を追い込む厳しいトレーニングは勿論のこと、「フィールドに立つからにはいつも得点をあげるつもり」というコメントも好きです。その彼が今朝の日本経済新聞スポーツ面のコラムに次のような内容のことを書いておられました。 「人間性を高めること」というタイトルです。
「飛び抜けて優秀な人が集まるのがプロの世界。どこで差がついていくのか。必ずしもすごい俊足や肉体の持ち主じゃない人が代表の主将や軸になる。人間的に成長したときに、サッカーでも成長しているんだよね。人の痛みが分かる。あいさつ、片づけ、日常の心がけ。抜け出したければ、自分の人間性を高めることだ。」ある試合で新人ゴールキーパーがミスをして負けたそうです。『何だよ。勝てたよな』とぼやく選手に対して、別の選手が『勝たせてやりたかった。僕のプレーが乱れたからです』と嘆いたそうです。先の選手は『自分は人のせいにしていたな』と学ばされたそうです。「気づきを人生でいつ、感じられるかなんだろう。若くしてあまりに分かりすぎるのも気持ち悪いけど。人間、成長するには時間が必要です。」と三浦選手は書いておられます。
そうなんです。人間、促成栽培はダメです。人間性を磨くこと、人としての土台をつくることは時間がかかること、時間をかけて取り組むべきことなのだと思います。一歩一歩を大事に、二段三段とばしよりも一段ずつしっかり登ることです。幼稚園でも友だちと仲よく遊んだかと思えば、今日はケンカになった。自分の好きなことをしていて、友だちに「あとで」と言ってしまった。「もうやらない」と約束したけど、どうしてもまたやっちゃった。「ごめんね」と謝ったけれど明日は遊べるかなあ。こんなことが毎日起きて、お友だちも一緒に学んでいくんですね。私たち先生やお家の方も、ゆっくりゆっくり、ていねいに。子どもたちの可能性は無限大!夢は大きく!